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2018年1月 冬の薬膳 イタリアン薬膳

未病の極意

人の脂肪組織には、皮膚と筋肉の間にある皮下脂肪と、内臓周辺につく内臓脂肪があります。肥満の人は内臓脂肪が多く生活習慣病を引き起こしやすいのですが、標準体重の人でも異所性脂肪がある人は生活習慣病に気をつける必要があることが最近わかってきました。異所性脂肪とは筋肉や肝臓などの細胞に脂肪がたまったもので、肝臓にたまったものはご存知の脂肪肝です。筋肉にたまったものは脂肪筋といって最近注目されてきました。食事をすると血糖が上昇しますがインスリンというホルモンが筋肉細胞に糖を取り込ませ血糖を下げる働きをします。しかし、脂肪筋になると糖の取り込みが悪くなり、血糖を下げることが難しくなり、その結果、血糖、血圧、中性脂肪が高くなり動脈硬化、糖尿病、メタボなどの生活習慣病を招きます。実際、標準体重の人でも血糖、血圧、中性脂肪・コレステロールの中で1項目でも高い項目がある人は、筋肉の糖の取り込みが悪くなっており、生活習慣病になりやすい体質であることがわかりました。このような体質になる原因として、食事からの脂肪の取り過ぎや運動不足があります。特に運動不足は脂肪筋の原因となりやすいのです。1日8000歩を目安にジョギングやウォーキングをされると脂肪筋が減少してきます。自分は太っていないと安心して運動不足や脂肪の取り過ぎを続けていると肥満の人以上に生活習慣病が待っています。

健康一口メモ

栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。

  • ナッツは心臓病予防にいい

    ピーナッツやクルミを定期的に食べると心臓病予防に効果があるという米国の報告です。これまでの実施されてきた3つの研究をまとめて(参加者合計21万人、追跡期間32年)、データを解析すると、1週間に1回以上クルミを食べる人は食べない人に比べ、心臓病のリスクが19%低下しました。またピーナッツやナッツを1週間に2回以上食べる人はそうでない人に比べ、心臓病のリスクが13%低い結果でした。ピーナッツとクルミは脳卒中予防にも効果があることがわかりました。ただし、ピーナッツバターはこのような効果がみられませんでした。

    Journal of the American College of Cardiology, 70(20), 2519-2532, 2017

  • 家事もりっぱな運動

    高齢者において掃除や買い物など家事で体を動かすことは健康にいいという米国の報告です。65~99歳の女性6,382人を対象に、平均3.1年にわたって追跡調査しました。対象者の活動量は加速度計を腰の位置に24時間つけてもらい、7日間にわたっての身体活動量を計りました。追跡期間中には450名の死亡がみられました。日常の身体活動量と死亡との関連を解析すると、30分間の軽度運動を行う事によって死亡リスクが12%低下することがわかりました。さらに30分間の中強度運動(サイクリングや運動目的の早歩きなど)を行った場合には39%の死亡リスク低下がみられました。これまで健康の維持・増進には 中等度の強度の運動を勧められることが多いのですが、この研究によって高齢者は散歩、整理整頓、洗濯など家事をすることで十分に健康を維持・増進させることができることを示しています。冬の季節、家の中のこたつでゴロンではなく、少しは体を動かしてみてはいかがでしょうか。

    Journal of the American Geriatrics Society, DOI: 10.1111/jgs.15201

  • アルコールの種類で気分が変わる?

    飲んだアルコールの種類でなりやすい気分に差があるのではないかという英国での報告です。アルコールの種類は、ジンやラムなどの蒸留酒、ワイン、ビールなどで、飲んだときの気分を「元気になる」「リラックスする」「セクシーな気分になる」「自信が高まる」「疲れる」「攻撃的になる」「不快になる」「落ち着きがなくなる」「涙を誘う」で評価してもらいました。21か国、18から34歳の男女約3万人から回答を得ました。その結果、「リラックスする」と感じる人の割合は赤ワインが53%、ビールが50%でしたが、蒸留酒は20%と低い結果でした。一方蒸留酒は、ビールやワインよりポジティブな感情を呼び起こす傾向があり、飲用者の59%は、「元気になる」「自信が高まる」と回答しました。また蒸留酒は飲んだ後に「攻撃的な気分になる」と答えた人が30%もおり、ワイン飲用者より多い傾向がみられました。個人差、性差、年代差があるかもしれませんが、アルコールはさまざまな感情を呼び起こしてくれるようです。どんな感情になっても飲み過ぎにはご注意ください。

    BMJ Open2017;7:e016089