夏バテ予防の食生活
スイカ、メロン、トマト、ニガウリ、五味子、きゅうり、トマト、梅、レモン、葡萄、冬瓜、ヨクイニン、パイナップルなど
高温環境下では体内で発生した熱がこもりやすくなります。生体はこの熱を放出するために、末梢血管を拡張させ皮膚に多くの血液を集めて外気へ熱を放散させたり、汗をかいて体温の低下を促します。熱中症はこのような体内の熱を放散させようとする機能が低下することで起こる状態です。そのため十分な水分や塩分を補給することが大事となります。夏バテは熱中症ほど重症ではありませんが、夏季に体調を崩す主な原因となります。
夏バテは暑さとじめじめした多湿で引き起こされます。中医学ではこれらを暑邪、湿邪といって、夏の体調不良の原因と考えています。そのため夏バテ対策は身体の熱を取り、水分を補い、疲労を回復するため気の不足を補い、湿を取り除くことが大切です。中医学の食療学では身体を冷やす食品としてスイカ、メロン、トマト、ニガウリなどが、水分を補う食品として五味子、きゅうり、トマト、梅、レモン、スイカなどが、気を補う食品として人参(西洋人参ではない)、山薬、なつめなど、湿を取り除く食品としては葡萄、冬瓜、ヨクイニン、パイナップルなどが挙げられます。さらに現代では夏は冷たいビールに代表される冷えた飲料がほしい季節です。
しかし、冷たいものを大量にとると、胃腸が冷え胃腸がダウンします。これが夏バテのもう1つの原因となります。飲みすぎにはくれぐれもご注意ください。
スイカ、メロン、トマト、ニガウリ、五味子、きゅうり、トマト、梅、レモン、葡萄、冬瓜、ヨクイニン、パイナップルなど
栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。
米国立睡眠財団が良い睡眠の指針を発表しました。
(1)床について30分以内に眠りにつける。
(2)眠りについて一晩で5分間以上目がさめる回数が1回以下。
(3)眠り始めて起きるまでに、目が覚めて時間が20分以内。
(4)眠っている時間が床について起きるまでの時間の85%以上。
簡単にいえば、床につけばすぐに眠りにつけて、夜中は目がさめないでいる睡眠がいいようです。(1)と(2)はわかりやすい指針です。うとうとしている時間は目がさめている時間と考えられ、(3)と(4)は睡眠計などがないとむずかしいかもしれません。
しかし、最近はスマホで自分の睡眠の質をチェックできるアプリが登場しています。そういう背景もあり、この指針が発表されました。睡眠の質は健康にも関連があることが判明していますので是非、自分の睡眠を考える機会にしてみてください。
出典:leep Health 3 (2017) 6–19
カカオが注目されていますが、より注目されそうな報告がイタリアからでました。カカオはエピカテキンなどの抗酸化性を示すポリフェノールを含んでいます。このポリフェノールはさまざまな健康効果があります。1つは徹夜明けにココアを摂ると、徹夜によるその後の仕事のミスが減少することがわかりました。また5日間から3ヶ月間摂取すると、注意力や処理速度など認知能力が向上することが明らかとなりました。特に高齢者で軽い記憶力低下や認知障害がある人では、その改善効果が高い結果でした。このようにカカオには健康に大変役立つ作用がありますが、カカオの商品として一般的なチョコレートは、砂糖やミルクが多いものはカロリーも高いので、ほどほどに食べることが大切です。
出典:Frontiers in Nutrition 16 May 2017 doi: 10.3389/fnut.2017.00019
運動がきらない人でも1分間運動することは、やぶさかではないでしょう。この1分間の運動で骨が丈夫になりますよという英国からの報告です。生活習慣病などの予防や治療を目的に50万人が参加しているUKバイオバンクのデータの中で、1218名の閉経前の女性と1316名の閉経後の女性を対象に調査を行いました。運動量は加速度計で測定しました。その結果、毎日平均1分から2分間きつい運動をしている女性は1分未満の女性に比べて骨密度などの骨の健康度が4%高いことがわかりました。2分間以上の運動だと6%上昇する結果を示しました。1日に1-2分なのか、連続した1-2分なのか、1週間のうち少し長めの運動をする日が1-2日あればよいのかなど、詳細は今後の研究待ちですが、骨を丈夫にするためには、長い運動時間は必要ないようです。
出典:Int J Epidemiol DOI: https://doi.org/10.1093/ije/dyx080