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2017年3月 春の薬膳 日本型薬膳料理

雛祭りの行事食

3月3日は女子のすこやかな成長を祈る節句の年中行事です。
「上巳(じょうし・じょうみ)の節供」といわれ、起源は古来中国の上巳節。3月最初の巳の日という意味です。
旧暦の3月3日は桃の花が咲く時期であるため「桃の節句」とも呼ばれています。

雛祭りには、段を組んだり豪華な雛飾りが江戸時代から始まり、京都の御所で盛大な「雛祭り」が催されて、江戸の武家社会から庶民の間にも定着して、現代に伝承されてきました。
雛祭りはひな人形を飾り、白酒・菱餅・あられ・桃の花等を供えます。
その時の料理は、お寿司と蛤のお吸い物が定番です。
お寿司の材料は蓮根やエビなど縁起の良いものを調理します。
汁物の蛤は女の子の美徳と貞節を意味する食材です。
春は貝類が美味しくなる季節です。蛤にのみでなくアサリ貝など旬の食材を美味しく調理しましょう。

一年に一度の女の子の節句、雛祭りにお内裏様(お殿様とお姫様のふたり)を眺めながら嬉しい楽しい1日をお過ごしください。

献立

カラダにやさしい食品

今月は地中海料理の食材を紹介します。地中海料理は地中海沿岸の諸国で食べられている料理です。よく利用されている食材は、オリーブオイル、野菜、果物、ワイン、豆類、魚、種実類、鶏肉です。一方あまり料理に使わない食材として、赤肉、ソーセージ、バターなどがあります。清涼飲料やスナック菓子の摂取も少ないようです。地中海料理を食べている人は、がんや心臓病にかかりにくく、高齢になっても認知機能が維持されていることが多いという報告があり、長寿食として世界的に注目されています。

  • オリーブオイル

    スペインが世界の70%以上を生産しています。一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を多く含み、動脈硬化を起こしやすい悪玉コレステロールであるLDLコレステロールを低下させる働きがあります。

  • 種実類

    オレイン酸や食物繊維が豊富で血清のLDLコレステロール(悪玉)を低下させ心臓病予防に効果的です。

  • ワイン

    赤ワインにはレスベラトロールという成分が含まれ、血小板凝集阻害、血栓症防止、動脈硬化防止など心臓病予防効果が期待されています。ただし、適量の飲酒が大切で、飲み過ぎはワインでも身体によくありません。

健康一口メモ

栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。

  • 野菜、果物、魚、全粒穀類は骨にもいい

    炎症とは生体の細胞や組織が傷害された際にこれを取り除いて再生するための反応のことですが、炎症が長く続くと多くの病気の発生に影響するといわれています。そのため、炎症を抑える抗炎症作用のある食品を摂取することは病気の予防につながります。野菜、果物、魚、全粒穀類などの食品は抗炎症作用がある食品です。米国の50歳以上の成人女性を対象に食生活調査と骨密度を測定しました。食生活調査で抗炎症作用のある食品をどのくらい摂取しているのかを検討しました。6年後にもう1度骨密度を測定しました。抗炎症作用のある食品を多く取っている人と少なく取っている人と比較したところ、前者の方が老化による骨密度の減少の割合が低く抑えられていました。骨を丈夫に保つのはカルシウムだけではありません。

    出典:Journal of Bone and Mineral Research, 2017, DOI: 10.1002/jbmr.3070

  • 睡眠は免疫の活性化に重要

    24時間社会の現代、不夜城の世界が広がっています。日本は先進国の中で睡眠時間が短い国です。女性の方が男性より短く、年齢別では40歳代が最短で年齢が高くなるほど睡眠時間が長くなる傾向にあります。睡眠パターンが異なる双子を対象に米国で行われた睡眠不足と免疫系の関係を検討した研究です。睡眠時間と免疫系の関連を分析すると、睡眠時間が慢性的に短い人の方が、循環する白血球による免疫応答に関与する機構が機能しなくなることがわかりました。この結果は睡眠不足の人にワクチンを投与しても十分に活躍できない可能性があります。健康の第一はしっかり寝ることにつきます。

    出典:SLEEP, Vol. 40, No. 1:1-8、2017

  • 薬は両刃の剣

    人は年を取るとともに病気にかかりやすくなり、何種類かの薬を常用することが多くなります。基本的に薬は病気を治すために服用するわけですが、あまり多くの種類の薬を飲むと、身体が弱る虚弱状態(フレイル)になるのではないかというドイツの研究です。57歳から84 歳までの住民3,058名を対象に3年間観察しました。0から4種類の薬の服用者①群、5種類から9種類の薬の服用者②群、10種類以上の薬の服用者③群において、3年以内にフレイルになる率は、①群に比べ、②群は1.9倍、③群は3.1倍高い結果となりました。病気のために薬を服用することは必要ですが、不必要な薬かどうかを主治医と相談することは大切でしょう。なお、フレイルの予防にはまず歩行、そして、筋肉をつくるアミノ酸を摂取することが大事です。

    出典:Journal of the American Geriatrics Society、Volume 65, Issue 2、2017、Pages e27–e32